【総合型選抜解説】早稲田大学の地域探究・貢献入試|倍率・日程・選考内容を5分でチェック

早稲田大学の「地域探究・貢献入試」は、地域の課題に向き合ってきた経験と、早稲田で学んだ成果を地域に還元したいという意欲を評価する入試です。法・教育・文化構想・文・人間科学・スポーツ科学の6学部が募集し、書類審査→総合試験(筆記)→大学入学共通テストの3段階で選ばれます。最後の共通テストで300点中240点(8割)以上が必要なのが大きな特徴です。
この記事でわかること
- 地域探究・貢献入試の合格のツボ
- 出願資格・日程・学部ごとの共通テストの科目(2027年度)
- 学部別の倍率(2026年度)と、過去2年の総合試験
- 向いている人と、対策のポイント
目次
2027年度入試で注意すること
早稲田大学入学センターの地域探究・貢献入試のページ(2026年10月22日確認)では、選考方法の変更は告知されていません。
注意したいのは日程です。2次選考の10月25日(日)は、国際教養学部のAO入試(4月入学・国内選考)の筆記審査と同じ日・同じ時間帯のため、両方を受けることは実質的にできません(入学試験要項)。
合格のツボ
① 課題レポートで、5つの問いに漏れなく答える
出願書類の中心は課題レポート(所定用紙4枚以内・パソコンで作成)です。①地域の課題は何か ②その課題を意識したのはなぜか ③どんな活動をしてきたか ④どの学部で何を学びたいか ⑤卒業後にどう地域に貢献するか、の5点を、①〜⑤の番号を使ってどの項目の記述かが分かるように書きます。番号順でなくてもかまいません。
② 総合試験は「データを読む問題」と「自分の課題レポート」から出る
2次選考の総合試験(120分)は、論理的思考力を問う筆記試験です。過去2年は、都道府県別のデータ表を分析して課題と解決策を述べる問題と、自分が出願時に書いた課題レポートについて掘り下げる問題が出されました。課題レポートは、試験当日にも使う「自分の土台」になります。
③ 最後の関門は共通テスト8割。2次合格の約3人に2人が届いていない
2次選考の合格者は、共通テスト(3教科・300点)で240点以上を取って初めて最終合格になります。2026年度は、2次選考の合格者64名のうち最終合格は21名でした。総合型選抜の対策と、共通テストの勉強を最後まで並行することが欠かせません。
入試概要(2027年度入試)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集学部 | 法学部/教育学部(6専修等) 文化構想学部/文学部 人間科学部(3学科) スポーツ科学部 |
| 募集人員 | 各学部(学科・専修ごと) 若干名 |
| 出願資格 | 高校等を卒業 または2027年3月卒業見込み (既卒生・高認も可) |
| 評定 | 基準なし |
| 主な提出書類 | 入学志願票(手書き) 調査書 課題レポート(4枚以内) 課題レポート別紙(任意) |
| 併願 | 学部の併願は不可 他の入試・他大学とは併願可能 |
| 出願期間 | 2026年9月1日〜9月10日 (郵送のみ・締切日消印有効) |
| 第1次選考 | 書類審査 |
| 第1次選考 合格発表 | 2026年10月9日(金)10:00 Web(UCARO) |
| 第2次選考 | 2026年10月25日(日) 早稲田キャンパス 総合試験(筆記・120分) |
| 第2次選考 合格発表 | 2026年11月12日〜11月20日 (学部により異なる) |
| 最終選考 | 大学入学共通テスト3教科 300点中240点以上で合格 |
| 最終合格発表 | 2027年2月10日〜2月16日 (学部により異なる) |
| 入学検定料 | 第1次10,000円+第2次25,000円 (最終選考は不要) |
| 倍率 (2026年度) | 約13.0倍(6学部の合計) (志願者272名・最終合格者21名) |
共通テストの成績請求チケットは、2次選考の合格者が12月1日〜2027年1月6日に提出します。共通テストへの出願(9月中旬から)を忘れないよう、要項でも強く注意されています。詳しくは2027年度の入学試験要項(PDF)で確認してください。
学部ごとの発表日と共通テストの科目
| 学部 | 合格発表 | 共通テストの科目(各100点) |
|---|---|---|
| 法 | 2次 11/12 最終 2/11 | 外国語/国語/地歴公民または数学 |
| 教育 | 2次 11/19 最終 2/12 | 専修などにより2パターン(外国語・国語・地歴公民または数学/外国語・数学・理科) |
| 文化構想 | 2次 11/19 最終 2/10 | 英語/国語/地歴 |
| 文 | 2次 11/19 最終 2/10 | 英語/国語/地歴 |
| 人間科学 | 2次 11/13 最終 2/15 | 英語/国語または数学/理科 |
| スポーツ 科学 | 2次 11/20 最終 2/16 | 英語+国語・地歴公民・数学・理科から2教科 |
入試スケジュール
地域探究・貢献入試のスケジュール(2027年度入試)
- 9月1日〜9月10日出願
- 10月9日1次合格発表
- 10月25日2次選考(総合試験)
- 11月12日〜11月20日2次合格発表
- 1月16日〜1月17日共通テスト
- 2月10日〜2月16日最終合格発表
2次・最終の合格発表日は学部によって異なる。出典:2027年度 地域探究・貢献入試 入学試験要項
入試の特色
この入試の目的は、グローバルな視野を持ちながら、地域の課題の解決や発展に向けて主体的に学び(地域探究)、社会的・文化的・学術的に貢献する(地域貢献)人材を育てることです。出身高校や住んでいる場所は問わず、すべての都道府県からの受験を歓迎するとしています。
- 「地域」は首都圏以外に限らない:要項のQ&Aでは、地域の範囲は指定がなく、一都三県を対象にしてもかまわないとしています。
- 専願ではない:早稲田の一般選抜や他の総合型選抜、他大学との併願ができます。ただし、この入試の中で複数の学部に出願することはできません。
- 評定の基準がない:調査書は提出しますが、評定平均の条件はありません。
- 入学後のサポートがある:この入試の入学者向けの演習科目「地域連携基礎演習」や全学副専攻「地域連携・地域貢献」、個別面談やキャリア面談などが用意されています(入学者向けサポート)。
- 卒業後の進路に制約はない:出身地に戻ることは必須ではありません。
地域探究・貢献入試はこんな人に向いている
入学試験要項に書かれた入試の目的と選考方法をもとに、FITAがまとめました。
地域の課題について、実際に活動してきた人
課題レポートでは、地域の課題を意識したきっかけや、これまでの活動を具体的に書きます。調べただけでなく、自分で動いた経験がある人に向いています。
共通テストで8割を取れる学力がある人
最終選考は共通テストの得点だけで決まります。総合型選抜の準備と並行して、一般選抜と同じように勉強を続けられる人が有利です。
データを読み取り、根拠をもって解決策を書ける人
総合試験では、都道府県別のデータなどを分析して課題と解決策を述べる問題が出ています。
早稲田での学びを、将来地域に還元したい人
「卒業後にどのように地域へ貢献するか」も課題レポートの項目です。出身地に限らず、学んだことを社会に返したいという意欲がある人に合っています。
学部別の倍率(2026年度)
早稲田大学入学センターの「近年の入試結果」に掲載されている数字です(人数の単位は名。倍率は志願者数÷最終合格者数でFITAが計算)。
| 学部 | 志願者 | 1次合格 | 2次合格 | 最終合格 |
|---|---|---|---|---|
| 法 | 54 | 40 | 8 | 5 |
| 教育 | 63 | 44 | 19 | 3 |
| 文化構想 | 86 | 49 | 17 | 10 |
| 文 | 33 | 22 | 5 | 2 |
| 人間科学 | 19 | 15 | 8 | 0 |
| スポーツ 科学 | 17 | 8 | 7 | 1 |
| 合計 | 272 | 178 | 64 | 21 |
3年間の推移(6学部の合計)
| 年度 | 志願者 | 2次合格 | 最終合格 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 2026 | 272 | 64 | 21 | 13.0倍 |
| 2025 | 220 | 58 | 23 | 9.6倍 |
| 2024 | 194 | 49 | 12 | 16.2倍 |
倍率から読み取れること
- 志願者は3年で約1.4倍に:2024年度の194名から、2026年度は272名に増えました。
- 共通テストで大きく絞られる:2026年度は2次合格64名に対して最終合格21名。人間科学部は2次合格8名のうち、最終合格者はいませんでした。
- 合格者が0〜数名の学部もある:募集は「若干名」で、基準に届かなければ合格者は出ません。
入試傾向(2次選考の総合試験)
総合試験の問題は、早稲田大学入学センターの「過去の入試問題」で公開されています。どちらの年も2問構成で、全学部共通の問題です。
| 年度 | 出題(FITAによる要約) |
|---|---|
| 2026 | 問1(1,001〜1,200字):都道府県別・年齢別(5歳ごと)の転入超過人数の表から、選んだ都道府県の課題と、今後の展望や解決策を述べる 問2(601〜800字):自分の課題レポートで述べた地域の課題について、その解決に関連して早稲田でどんな学びを期待し、どんな成長が可能か(問題) |
| 2025 | 問1(801〜1,200字):ジェンダー・ギャップに関わる4つの指標の、都道府県別の指数と順位の表から、課題と解決策を述べる 問2(601〜800字):自分の課題レポートのどこが評価されたと思うか、優れた点と不十分な点の両方を述べる(問題) |
問1は統計データから地域の課題を見つけ、解決策まで論じる問題、問2は自分の課題レポートを客観的に見直す問題です。120分で合計2,000字前後を書くので、データの読み取りを素早く行い、構成を決めてから書く練習が必要です。
対策のポイント
地域探究・貢献入試の準備チェック
- 課題レポートで、①〜⑤の5項目すべてに番号をつけて答えている
所定用紙4枚以内、パソコンで11ポイント以上。3枚で収まっても4枚目まで付けます。 - 活動を裏付ける資料を「課題レポート別紙」にまとめている
A4両面2枚(4面)まで。団体で活動した場合は所属の証明も添えます。 - 共通テストに出願し、志望学部の指定科目を受ける準備ができている
目標は300点中240点以上。科目は学部ごとに違います。 - 都道府県別などの統計データを読んで、課題と解決策を書く練習をしている
人口移動や男女格差など、地域の統計に日ごろから触れておきます。 - 自分の課題レポートの強みと弱みを説明できる
2次選考で、自分のレポートについて問われることがあります。
地域探究・貢献入試のよくある質問
首都圏の高校生でも出願できますか?
できます。要項のQ&Aでは、この入試の「地域」に「首都圏以外」という意味は含まれず、一都三県を対象にしてもかまわないとしています。
評定の基準はありますか?
ありません。出願資格は高校等の卒業(見込み)などで、評定平均の条件はありません。
FIT入試など、ほかの総合型選抜と併願できますか?
専願ではないので、他大学や早稲田の他の入試と併願できます。ただし、FIT入試のように「合格したら入学を確約する」入試に先に合格した場合は、その時点で入学先が決まります。また、国際教養学部のAO入試(国内選考)とは試験日が重なるため、実質的に併願できません。
課題レポートは手書きでもいいですか?
原則としてパソコンで作成します。やむを得ない事情で手書きが必要な場合は、出願期間の前に入学センターに問い合わせるよう案内されています。
合格したら、地元に戻らないといけませんか?
卒業後の進路に制約はありません。大学は、早稲田での学びをさまざまな地域・分野で還元して活躍することを期待するとしています。
FITAでできる対策
FITAは慶應義塾大学法学部のFIT入試の専門塾ですが、早稲田大学の地域探究・貢献入試をはじめとする併願校の対策も、同じ料金で受けられます。講師は全員FIT入試の合格者で、課題レポートの添削から、データを読んで書く総合試験の練習まで1対1で担当します。授業はすべてZoomで、全国から受講できます。
「自分の活動が地域の課題とどうつながるか整理したい」という段階からでも大丈夫です。無料相談で、出願までの計画を一緒に立てましょう。
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